こんにちは!旅好きDです。
最近、良く見聞きするのが「親ガチャ」や「上司ガチャ」という言葉。
「親ガチャ」はどのような親の元に生まれてくるかである程度人生が決まるが 子どもは親を選べず運まかせなことを、カプセルトイの「ガチャ」になぞらえているとか。そして「上司ガチャ」は自分では上司を選ぶことはできないので、そう呼ぶそう。
私は今フリーランスですが、会社員時代に「上司ガチャ」にハズレたことがありました。しかも、海外出張の時に突然。短期間で病気になるほどの大ハズレ 笑
でも、それを乗り越えて今日の私があります。
今まさに、上司ガチャにハズレて苦しんでいる人、逃げたいと思っている人に伝えたい。
逃げてもいいよ!(`・ω・´)
逃げないなら、うまく付き合ってやり遂げよう!いつか必ず終わるよ!!
今日は、旅好き“D”が、AD(アシスタント・ディレクター)だったころの体験から得たものを伝えます(`・ω・´)
上司=先輩 複数の先輩に学ぶ日々
まず、私にとって「上司・部下」という言葉自体、あまり馴染みがありません。小さな番組制作会社に勤めていたので、制作部と経理部くらいしかなく、制作部にいるのは部長と呼ばれる人も含めて皆、P(プロデューサー)、D(ディレクター)、AD(アシスタントディレクター)といった肩書のようなものをひっさげて日々仕事をしていたためです。
なので、上司というよりは「先輩」という感覚。
入社2年目、まだADだった頃、3年目以上の先輩Dに付いて編集やロケの段取りや進め方、演出など色々なことを学んでいました。数人の先輩に付くので3~4個の番組をかけ持つ状態です。
1年目は右も左もわからず、ひたすら覚えることだらけで必死ですが、2年目ともなると一連の流れはわかってくるので、自分だったらどうするかな?と考えて意見をのべたり、先輩が忘れていたことをフォローする場面も出てきます。
子どもでいうと自我が出始めた?
少~し扱いにくい状態です 笑
といっても肩書はあくまでAD。先輩ごとのクセや傾向を見ながら合わせて接することに徹します。
幸い 先輩たちはみな基本的に良い人で、暴力・暴言・ハラスメントなどは無く、残業だらけの昼夜逆転以外(これはテレビ業界あるあるなので)は、恵まれた環境だな…と思っていました。
2週間のスペインロケ中に O先輩が豹変
そんな中、2年目の10月。私はO先輩という男性ディレクターと一緒にタレントさんを連れて2週間、旅番組の撮影でスペインに行くことになりました。
出発前の技術スタッフとの打ち合わせも問題なく進み、女性タレントさんとの打ち合わせでは私の人懐っこさを気に入ってもらって和やかに終了。準備段階では特に変わった様子もなかった…。
と当時思っていたけど、あとから考えると、このタレントさんにADである私が気に入られたところから始まっていたのかも…( ゚Д゚)
日本からスペインに向かい、翌日から首都マドリードでの撮影がスタート。
撮影スタッフは全員が一緒に行動するのが基本ですが、タレントさんが出演しない風景や食べ物などのインサート(実景)撮影をする際は別行動になることもあります。
ADの仕事は…
- 技術スタッフとDの補佐(お店情報やメニューの詳細確認、タレントさんの座り・歩き位置の被写体テスト、時には照明の手伝い)
- タレントさんの待ち時間のケア(一緒に行動してカフェでお話&買い物に付き合ったりも)
- コーディネーター(現地在住の撮影交渉スタッフ)と次の現場に連絡を取り状況や現着時間を確認(海外は時間の縛りがゆるいのでコレはマスト)
- 昼食・夕食場所の手配(8~9人が同時に入れるところ)
- お水やお菓子などケータリングの買い出し
- 撮影が終わったテープやメモリカードにキャプション(内容)の記入
- カメラマンやディレクターにモーニングコール
…などなど。雑用全般です(;・∀・)
天候や取材先の都合で突然変更になることもありますし、スケジュールが前後してタレントさんの衣装替えが発生する場合も(着替え場所手配しなきゃ!)。
ロケが上手く回るように、タレントさんに不快な思いをさせないように、スタッフにトラブルが起こらないように気配りしながら、楽しい現場を作り出すムードメーカー的な役割でもあります。
初日、マドリードでの撮影から順調!と言いたいところですが、現場近くで発砲騒ぎが発生して、手痛い洗礼を受けます。神経質なDもけっこうビビッてしまってなかなかのスタートになりました。
さらに、レストランの撮影でお店側の都合で1時間押し(遅れ)。フラメンコ鑑賞ができるお店ではタレントさんのコメントがイマイチだったのかDの表情もさえず…。
次の日から、O先輩は豹変しました。
私の言動ひとつひとつに
ケチをつけるようになったのです。
自分を否定され続ける日々 胃痛に襲われる
最初は機嫌が悪いのかな…くらいに思っていたのですが、明らかに私にだけ当たっている。タレントさんと一緒に楽しそうに話していると呼び出されて理不尽な怒りをぶつけてくる。わからないことがあって質問をすると、そんなものは自分で考えろ!と突き放される。
果ては昼食や夕食で私が食べているものにすら、文句をつけてくる始末。
メンタルがやられていきます。
胃の痛みが出始め、それも半端ないレベル。
自分を否定され続けるって、やばいですね。
自分の行動が「ロケが順調に進むように」という軸から、「どうやったら怒られないか」を考えることにシフトしてしまうのです。
カメラマンやタレントさんもその様子を感じとって、胃薬をそっと渡してくれたり、余計に私にかまってくれたり…これもまたO先輩にとっては気に食わない。
それがロケ最終日まで、露骨に続きました。10年以上たった今思い出しても胃が痛いくらい…苦笑
でも、海外だからもちろん逃げられませんし、誰よりも下っ端な私がこんな所で根を上げてどうする!?みんなが困る!いいVTRができない!
そんな使命感と気力だけで乗り切りました。
最終日の打ち上げでは、スペインの果実酒「サングリア」でべろべろになって皆に担がれましたとさ 笑
もう、どうにでもなれーです。
放送終了と同時に「ハズレ」も終了
スペインから戻ったら、編集の日々。その作業中もO先輩からの風当たりは強かったのですが…徐々に落ち着いていき、放送が終わると同時に何事もなかったかのような対応になりました。
勇気を出して“私への対応の理由”を聞こうか…と思いましたが、とにかく早く離れたい一心だったので、その時は聞けませんでした。
思いのほか、胃の痛みがひどくなっていたのです。
十二指腸潰瘍
(じゅうにしちょう・かいよう)でした。
ガッツリ、ピロリ菌もいました。
1か月間かけて治療しました。
……24歳の秋でした ( ;∀;)
上司も部下も人間 ハズレガチャは成長のためのステップ
推測すると…O先輩はタレントさんとの信頼関係があまり上手く築けないまま、不安と自信のなさを抱えて撮影していた。その気持ちを向ける先が自分より下の立場である私だったんだと思います。もちろん、私の至らない点が目について叱責している場合もあったでしょうけど…。
職種が違うと上司への接し方や業務内容が違ってくるので、一概には言えませんが、部下に対して理不尽・厳しすぎる対応をしてくる人は、以下のような悩みやストレスを抱えています。
- 自分の力不足さへのいら立ち(営業成績など)
- 結果を出すために色々と犠牲にしていることへのストレス(残業など)
- 自分よりも優秀な部下へのライバル心(他の社員からの評価)
- さらに上の立場からの圧力(組織内の構造)
これをふまえると、上司ガチャに外れたな~と思っている私たちだけが被害者なのかな?と。上司は上司で部下をうまく使ってプロジェクトを成功させたいと思っているが、まだその扱いに慣れない自分にもがき苦しみ模索している途中…なのかもしれません。人のことは表面だけ見てもわかりませんよね。
殴られたり、モノを隠されたり、連絡をしてくれなかったり…業務に差し支えがある場合は勇気をもって伝えるべきですが、ちょっと引いた視点で全体を見てみると、ハズレ上司も完全にハズレではないのかも!
その後もO先輩と何度か同じ番組で仕事をしましたが、ADではなくDになった私には、対等に接してくれるようになりました。
下っ端だったころの苦労や気持ちは、上の立場になると忘れてしまいがちです。世代間で考え方のギャップもあり、ぶつかる原因になったりします。
大切なのは 仕事は決して1人ではできないということ。それを上司も部下も常に心にとどめて思いやる気持ちを忘れなければ、仕事「ガチャ」自体を楽しむことにつながっていくと思います。
私はこの「上司ガチャはずれ」経験があったからこそ、絶対にいいDになる!という目標も持てたし、ADの大変さも、胃潰瘍のつらさも、わかりました。
全ての試練は
成長するチャンスです!
あなたの頑張りも上司の不甲斐ない態度や理不尽な攻撃も、見ている人は必ず、必ずいます。全員が敵ではありません。
自分らしさを大切に 転職もアリ!
でも、頑張ってもどうしてもしんどいなら、
訴えましょう!逃げましょう!やめましょう!
きっと大丈夫!
別の場所で心機一転やり直すのもアリです!
私も結局、関西から地方に移って
フリーランスになりましたから!笑
今の時代、東京・大阪など大都市が全てではありません。全世界・日本全国、ネットが繋がればどこでも仕事ができます。あなたを求めてくれている会社も、あなたが飛び込んでみたい場所や挑戦してみたい仕事も、きっと他に巡り会えるはずです。
自分を大切にして、楽しみながら仕事ができるといいですよね。
くれぐれも体には気を付けて(*´ω`*)
あなたの成功を祈っています。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
ではまた!