茶葉が一定量詰められた小さな袋…
あれ、何て言います??
ティーバッグ?
ティーパック??
ティーバック???
3つ目は下着の種類なので置いといて 笑
ティー「バッグ」とティー「パック」
両方 聞いたことあるし、見たこともある…
改めて考えると、どちらが正しいのでしょう?
この記事では
- ティーバッグとティーパックどちらが正しい?
- なぜ2つの言い方がある?
- ティーバッグはいつ頃作られた?
- イギリスではヒモ無しが主流 その理由は?
について書いています。
知っているようで知らない「茶葉の入った小さな袋」。
どう呼べばいいのか?
今日こそスッキリさせましょう!笑
ティーバッグとティーパック どちらが正しい?
一般的には「ティーバッグ」がメジャー
一般的には「ティーバッグ」
という表現が圧倒的に多く、
ティー(紅茶)を入れた袋を
バッグ(かばん)に見立てたことから
「ティーバッグ」
という意味になります。
たしかに、紅茶のパッケージを見ると
英語表記でTea Bagsとありますね。
ティーバッグの形にもいろいろあり
山型食パン風の形だと、
バッグっぽくてわかる!となりますが、
最近主流になりつつあるピラミッド型だと…
こんなバッグある?と
思わず突っ込みたくなるのは私だけ?
A4サイズとか入らないですよね(何目線)。
ティー「パック」と表記されているものは?
とりあえず「ひも」がついている小袋だと、
まあバッグといえばバッグだな!
とおおむね納得しますが、ご覧頂きたいのが麦茶です。
「ティーパック」と表記されています。もちろんこの商品だけでなく他にもちらほらとあり、単純に解釈すると「ティー」(お茶)が「パック」(包装)されたもの…。確かに、これはこれでしっくりくるかも。
BagではなくPackという表現は日本でうまれた“和製英語”の1つで、外国では通じません。
外国の商品で「ティーパック(TeaPack)」と書いてあるものは無いということですね。
よって、ティーパックと表記されている多くは日本のもので、1ℓ~2ℓ煮出すのに使う麦茶などが入った四角の袋がほとんどです。
「パック」といえば、いりこやかつお節などダシの素が入った「だしパック」もありますね。個人的にはそのイメージが強いです。
紅茶の入った小袋。
どちらか迷った時は「ティーバッグ」と表現するのが正解といえそうです。
ティーバッグはいつ頃、なぜ作られたの?
ティーバッグが作られた背景を見てみましょう。
17世紀にオランダやポルトガルからイギリスにもたらされた紅茶が上流階級で広まり、産業革命で活気づく18世紀には次第に労働者階級にも飲まれるように。
19世紀になると植民地のインドやスリランカで紅茶栽培が盛んになり、広く庶民に親しまれる飲み物になりました。
基本は、計量した茶葉をポットに入れてお湯を注ぎ、茶こしで濾してカップに注いで飲むスタイルです。
ところが毎日飲むようになると…
- 茶葉を計る手間を省きたい!
- 茶殻の処理を簡単にしたい!
このような要望も 当然出てきます。
そこで!
イギリスのA・Vスミスが布に茶葉を詰めた
「ティーボール」を作り、
特許を取得しました。
これが「ティーバッグ」の原型といわれています。
スパイスや香味野菜などを包んで煮込み料理に使う
「ブーケガルニ」に似たものだったそうです。
ところが!!
当時のイギリスでは伝統的な淹れ方を大切にすることもあり、ティーボールがすぐには普及しませんでした。
その後、20世紀に入ってすぐ。
アメリカで紅茶ブームが起き、
NYの茶商人であるトーマス・サリバンが
ティーバッグを商品化!!
その後、世界に広まりました。
ティーバッグを世に広めたトップバッターは
伝統を重んじるイギリスではなく
合理的なアメリカだったのです!
ちなみに、アメリカでは1957年に
お湯や水を入れるだけで紅茶が出来上がる
インスタントティーも発売されています。
さらに、アイスティーやレモンティー
これらも“アメリカ生まれ”なのです!
お茶をより身近に、カジュアルに
誰にでも気軽に楽しめる存在にしたのは
アメリカなのかもしれません。
イギリスのティーバッグはヒモ無しが主流
便利なティーバッグはアメリカから世界に広まり、イギリスで定着したのは1950年以降と言われています。
当時はマイナーだったティーバッグも、現在ではイギリスで消費される紅茶の96%までシェアを伸ばしました。
イギリスでは、紅茶といえばティーバッグ。
高級ホテルで優雅にお茶を…と思ってポットを開けてみるとティーバッグがポンと入っているなんてことは、よくある話です。
丸・三角・四角など形もさまざま。
基本的にはヒモがついていません。
イギリスの水道水はミネラル分が豊富な硬水であることが多く、硬水で紅茶を淹れると香りや渋みが出にくい反面、まろやかでコクのある味になります。
つまり!
硬水で淹れると、ポットやカップにティーバッグを入れたままにしていても、濃くて渋みのある紅茶にはなりにくいということ!
人によってはティーバッグを取り出さずに飲む人もいるほどなので、ヒモがついていなくても大したことない…わけですね。
もっとも、取り出す時にスプーンですくってポイっと捨てればOK!的な考えなのです。
水や考え方が違うと紅茶も変わってきますね。
イギリス人にはそれぞれお気に入りのティーバッグがあり、毎日手軽に紅茶を飲んでいます。
*テトリー
*PG tips
*ヨークシャーティー
庶民派代表の3種はどれもミルクティーにすると格別のおいしさです!(日本の軟水で淹れる際は3分~4分の時間を守ってティーバッグを取り出しましょう。)
ティーバッグも徐々に変化している
手軽に紅茶を淹れられる便利なティーバッグ。スーパーやコンビニでも手に入れられるおなじみの商品も、袋の形や素材が変化しています。
「リプトン・イエローラベル」と並んで良く目にする「日東紅茶・デイリークラブ」は、つい最近、パッケージの素材がプラスティックから紙に変わりました。ヒモをつけるための金属の留め具もなくしています。
環境に配慮し、紅茶の繊細な味わいをより一層楽しめるように進化しているんですね。
さまざまなブランドやメーカーのティーバッグ。
今後の動きにも注目したいと思います!
この記事が少しでも参考になれば嬉しいです。
最後までお読み頂き、ありがとうございます。
ではまた!
★参考資料★
*「おうちで楽しむためのアフタヌーンティーLESSON」(メイツ出版)
*「紅茶バイブル」(ナツメ社)