北京五輪 男子フィギュアスケート。
鍵山優真選手が銀メダル、
宇野昌磨選手が銅メダル、
そして、羽生結弦選手が4位と
日本人選手が大健闘しました。
一人一人目標やビジョンは違えど、
これまでの道のりは
想像を絶するものだったでしょう。
特に、羽生選手は3連覇が期待される舞台で
大技である4回転半ジャンプに挑むという
日本だけでなく、全世界から
期待と注目を浴び続けた4年間だったと思います。
私もその一人。根っからのファンではないのですが、
彼にはその偉業を達成してほしい!と
本気で思っていました。
年始の記事でも触れています。
ところが、意外な展開に。
ショートプログラムでアクシデントに見舞われ、
まさかの8位。
その後の逆転を望む
周囲の雑音と重圧をはねのけて挑んだ
勝負のフリープログラム。
4回転半ジャンプは、残念ながら失敗。
総合点数で表彰台に上がれなかった彼は、
こう言いました。
苦しい中、たくさん努力してきた。なぜ報われないんだろうと悔しかった。でも羽生結弦のスケートはやっぱり良かったなと、皆さんに少しでも思ってもらえる瞬間があったら、頑張って滑った意味があるのかなと。
全てをスケートに捧げ、
努力に努力を重ねてきた彼が
「報われない」と感じた。
それだけ高い壁に挑んだ。
世間が認める絶対王者が現状に甘んじる事なく
見たことのない世界へと挑戦をし続けた。
そんな姿に勇気づけられ心を動かされたのは、
きっと私だけではないと思います。
実は、7年前に1度だけ、
番組取材で羽生選手とご一緒する機会がありました。
世界のトップスケーターたちによる氷上の祭典
「ファンタジー・オン・アイス」。
北陸での公演を前に、意気込みを伺った時のこと。
安藤美姫さん、鈴木明子さん、織田信成さんでトークをしているところに、ソチ五輪金メダリストの羽生選手が颯爽と登場する…という演出です。
離れたところからの登場なので、行くタイミングなどをスタッフが彼のそばで指示します。私はたまたま、そのQ出し(GOサインを出す)を担当することに!!
こ、この人が羽生結弦か……
わ~~~~~
顔ちっさ!!( ゚Д゚)
肌キレイ!!(´ー`)
さわやか!!(*´ω`*)
もうね、頭の先からつま先(見えてないけど)まで、ピシッとしていてキラキラ。「美しい」という言葉以外浮かびません( ゚Д゚)( ゚Д゚)( ゚Д゚)
本番の衣装ではなく、ショーのロゴが入ったシンプルな黒Tシャツに上着(ウエア?ていうんでしょうか)を着ているだけですが、とにかくオーラがすごいのです。
羽生選手が滑り出すまでの4~5分間、
私は取材の趣旨説明はそこそこに!
1対1でトークをするチャンスです!!
(だって、こんなこと一生に一度あるかないか!!)
当時、羽生選手は20歳で早稲田大学に通っていました。
私:五輪金メダル、おめでとうございます!本当にカッコよかったです!!毎日すごく忙しいんじゃないですか?
羽生選手:ありがとうございます!嬉しいです!今は大学が忙しくて、課題とかでいっぱいいっぱいなんですよー!時間が足りないー!思いっきり寝たいな~~(リンクのふちに寝そべるようなしぐさ)
私:(か、可愛い♡)でも課題をこなしながらスケートの練習して、こうやって地方にも来てくださって、すごいなって思います。タフですよね。プライベートの時間ってあるんですか??大学生やし、飲み会とか恋愛とか…変なこときいてすみません。
羽生選手:あるんですって言いたいけど、ないですね~出会いもなかなか…。でも楽しいんですよ!この生活しんどいけど…楽しいからまあいっか、って!(キリっとした表情になり)僕スケートが好きですからね。これしかやってきてないし。(急にニコッと笑って)まぁただのバカですね~ははは!
私:えええ~すごーい…そんな風に羽生選手に思って貰えるスケートは幸せですね。
羽生選手:う~ん、そうだといいですけど~!
私:あ、もうすぐ出番ですわ。織田さんあたりにいっちょかまして下さいね!
羽生選手:(上着を脱ぎながら)まかしといてください!
そうして彼は、さっそうと滑って行って宣言通り、織田信成さんの目の前でザザザッと停まってキメてみせたのでした。
話している際のクルクル変わる表情が豊かで、何とも愛らしいこと。
滑っていない時にも、人を惹き付ける魅力にあふれていました。
まあ、私も思い切った会話をしたもんだと後から思いましたが、出会いもそこそこに、本当にスケートに全てをささげているんだな、とわずかな時間からも感じまくりでした。
私のようなスタッフにも気さくに話してくれる気遣い。
周りの人に支えられていることへの感謝。
スケートができるのは当たり前ではないこと。
氷や、あらゆる物事へのリスペクト。
いろんなものが彼を形成していて
それが唯一無二のオーラとなって
「羽生結弦」は氷上で私たちを魅了している
そう感じました。
話していて時おり見せた キリリとした表情。
あの時もしかすると、
すでにオリンピックの連覇や
前人未踏のジャンプへの挑戦さえ
見据えていたのかも…。
そうだとすれば、ものすごい信念。
そして半端ない努力。
有言実行してしまうのですから。
3度目のオリンピックでは、メダルには届かなかったですが、多くの人に勇気と感動を与えてくれました。
努力は報われるかわからない。
でも、価値のある挑戦のために
努力を重ねることで
次につながる!何かが変わる!
生き様が如実に表れた今回の舞台で、
彼はそう教えてくれたような気がします。
今後、彼がどのような道を進んでいくのかわかりませんが、どうか自分自身で納得のいく方向へ歩んで欲しいと切に願います!
それにしても…
羽生結弦選手と、エンジェルスの大谷翔平選手は同じ27歳のビッグスター。彼らが将来結婚するとしたら、一体どんな相手と一緒になるのか…個人的にすごく楽しみです 笑
そうそう、先ほどの撮影が終わってから、
羽生選手の上着を本人に手渡したら…
羽生選手:わ~~~こんな汗くさいやつずっと持ってて下さったんですか!!ほんとすいません!!
私:いえいえ、とんでもないです!持たせて貰えて光栄です(笑)これからの活躍も楽しみにしています!!
羽生選手:はい、ありがとうございます!大学の課題もがんばりまーす!
そういって顔をクシャっとして
他の選手と一緒に去っていきました。
純粋に応援したくなる、
本当にキュートな方でした!(*´▽`*)
この日の経験は、一生忘れません。
わたしにとっての宝物です。
羽生結弦選手、
オリンピックでの感動をありがとう!!
最後までお読み頂き、ありがとうございました!
ではまた!